やりがいや人間関係など、様々な理由からいざ転職活動を始めようとすると最初にぶつかる壁。それは、「転職活動をする時間がなかなか取れない」ということです。
中には、既に退職して失業保険をもらいながらじっくりと次の仕事探しを行う人もいるかもしれませんが、多くの人は現在の仕事を続けながら転職活動をしていくことになります。
毎日が目まぐるしく、時間を作るのも大変!
そもそも、「ワークライフバランス」という言葉もあるくらい仕事とプライベートとの両立で悩むのが「社会人」であり、学生時代の就職活動とは勝手が違うのです。
日々の仕事に追われていると、毎日はあっという間に過ぎていってしまう……。
明日こそ転職するために行動を起こすぞ、と思っているうちに、気づけば一週間、一ヶ月、一年が経ってしまった……という人も決して珍しくありません。
そこで今回は、転職を成功させた人が行った「転職活動を行うための効率的な時間の作り方」をご紹介したいと思います。
■「転職宣言」をしてしまう
まずは、何の準備も必要なく手軽にできることから始めていきましょう。
それは、自分が「いつまでに転職する」と、周囲に宣言すること。
家族や日頃から信頼関係を築いている友人などに、できるだけ具体的に期日を決めて「私は○○年〇〇月までに転職します」と伝えてみましょう。
一見、何の効果も無さそうに見えますが、自分以外の誰かに宣言することで自分の意志を改めて確認することができると共に、人に宣言してしまった手前、実現できなくては格好がつかなくなるので無意識にやる気が出てくるはずです。
具体的な期日があれば、それまでに何とかして実現しなくてはならない、という気持ちになり行動を起こすことができるので、はじめのステップとしておすすめです。
■すべきことを洗い出せ
これは恐らく、転職活動に限らず仕事に取りかかる時に誰もが行っていることではないでしょうか。転職希望先へのエントリーから無事採用に至るまでに自分がしなくてはならないことを、できるだけ細かく具体的に洗い出してみましょう。
例えば、自己分析、業界研究、企業研究、履歴書や職務経歴書の作成。
転職エージェントを通じて探す場合は担当者とのやり取りや、資格取得を目指す場合はそのための勉強などです。
そして最終的に転職を実現させたい期日から逆算して、何にどのくらい時間を使っていくのかを考えていきます。
具体的には、「だいたい何月頃までにはエントリーしていたいので、いつまでには職務経歴書を作成し終わっているようにしよう」「何月頃までに希望企業を絞っておこう」といった具合です。
転職達成までの大まかな時間の流れがひとめで分かるように一覧にしておけば、いつでも確認できるので、明確に自分がすべきことをイメージしやすくなります。
■動きを習慣化せよ
すべきことが洗い出せたら、あとは早速行動に移していくのみです。
ところが、平日はフルで働き帰宅後は夕食をとって寝る、という毎日ではなかなか思うように時間を取ることは難しいのが現実です。
「平日は難しいから休みの日に!」と決意しても、いざ休みになると「休みの日くらいはゆっくりしたい」「友人との付き合いや趣味の時間も持ちたい」など、様々な理由からつい先延ばしにしてしまいがちです。休日の度に転職活動をしていては、ストレスも溜まってしまうかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、「習慣化」してしまうこと。
巷では「行動は〇〇日間続けたら習慣になる」といったフレーズを目にすることもありますが、実際、強い意志が伴わないと何かを習慣にすることは難しいものです。
しかし、ここは踏ん張りどころ。
「転職したい!!」という強い意志をもち、毎日決まった時間に「転職活動のための時間」を確保しましょう。
例えば、起床から出勤までの「ルーティン化」。
毎朝の流れが「起床→スマホを見て少しダラダラする→朝食→身支度→出勤」だったとしたら、毎日15分でもよいので、無理やり転職活動のための時間を組みこみましょう。
「起床→スマホを見て少しダラダラする→転職活動のための時間→朝食→身支度→出勤」というように変えてしまうのです。
今までより15分だけ早起きする、というぐらいの変化なら、そこまで苦にはならないはずです。朝はどうしてもバタバタすることが多いという場合は、仕事帰りに毎日カフェに寄るという形でも構いません。
とにかく「毎日やること」をルーティン化することが重要です。
何しろ人間は「時間のある時にやろう」と思っている限り、なかなか実現できないものです。たとえほんの少ししかこなせないとしても、毎日少しずつ確実に転職に向けて前進しているという実感が得られるので、自然と心にも余裕が生まれてくるはずです。
■通勤時間も活用せよ
電車通勤の場合、通勤時間を活用することもおすすめです。
立っていても座っていても、希望する業界や企業についての情報収集をする時間として活用すれば効率的です。
往復の時間を充てるのが難しくても、帰りの時間だけは転職活動に充てる、と決意してこれもルーティン化してしまいましょう。
情報収集は毎日の通勤電車の中で行い、考えをまとめたり、資格の勉強をしたり、何かを書き出したりするという作業は日々のルーティンの中で行う、などのように作業内容によって時間を分けてみることも良いです。
毎日の通勤時間がたとえ20分だとしても、その20分を毎日転職活動の時間に充てるようにすれば、一週間で1時間40分は転職活動のために時間を割くことができます。
そう考えると、通勤時間もバカにならないのです。
■短時間にコツコツと
じっくりと時間をかけて進めていくのが、なかなか難しいのが転職活動です。
忙しい毎日の中で時間を作っていくための秘訣は「短い時間を少しずつ積み重ねていくこと」にあるのではないでしょうか。
ゴールまでの道のりは長く感じるかもしれませんが、日々目の前にあることをコツコツと積み重ねていくことで、確実に目標へと近づくことができるはずです。
時には気分転換も取り入れ自分を追い込みすぎず、今の仕事とのバランスを取りながら余裕を持って取り組んでみて下さいね。