20代後半~30代、「完全異業種」への転職はアリ?成功例をご紹介

転職動機

「この業界、もうウンザリ」

「選択を完全に間違えた!」

「できることなら、一から就活をやり直したいぐらいだ…」

「今とは全く違う業界に転職したい」

「大胆にキャリアの方向転換をしたい」

一度でもこんな思いが頭をよぎったことのある人は、決して少なくないはず。

実際、完全異業種への転職でいえば、20代前半はまだまだ可能性があるのではないかと思われます。社会人になってまだ経験が浅いこともあり、企業の側にも時間をかけて「社員を育てていく」という意識があるためです。

明確な定義はありませんが、およそ25歳前後までを対象とした「第2新卒」の募集も多くあり、完全異業種への転職がそこまでハードルが高くはないといえるでしょう。

ところが、20代後半や30代になってくると、どうでしょうか?

このくらいの年齢になると、企業の側もそれなりのキャリアや経験があることを前提として「即戦力」となる人材を採用しようとするため、20代前半頃までに比べるとややハードルが上がってくるというのが現状です。

しかし、全く可能性が無い訳ではありません!

私の周りでも、ある程度歳を重ねてから大胆に異業種への転職を遂げた人が実際に存在します。そこで今回は、20代後半~30代にかけて異業種への転職に挑む際の成功例をご紹介したいと思います。

■成功パターン① スキル売り込み型

異業種への転職を叶える上で最も着実、かつ現実的なステップといえるのが、こちら。

前職の職種はそのままに、異業種へ転職するというパターンです。

例えば、前職でメーカーの営業に就いていた場合。

同業種であるメーカー他社ではなく、これまで全く接点のなかった業界、例えば不動産・人材派遣・観光などに営業職として転職するということです。

この場合、完全異業種であっても「営業」という職種は変わりません。

そのため、業界による慣例など多少の違いはあっても、これまでに培ってきた「営業」の知識や経験を武器に自らを売り込むことができるのです。

営業に限らず、「アパレルメーカーの人事職」から「教育サービスの人事職」へ転身するなど、この他にも事務、商品企画、研究開発、販売、総務、経理など一般的に企業に設けられている職種であれば、このパターンで異業種への転職を叶えるという方法が考えられます。

■成功パターン② 試験突破、資格取得型

成功するには現職と異なるところでかなりの努力と覚悟が必要になるものの、試験に合格したり資格を取得したりすれば、その業種での経験がゼロでも転職することができるのがこのパターン。

例えば、学生時代に教員免許を取得したものの一般企業に就職、その後一念発起して教員になることを目指す場合です。

企業に勤めていたが、やっぱり公務員として働きたい。

一般企業で法務関係の仕事をしていたが、より専門的に弁護士として働きたい。

手に職をつけ、ゆくゆくは税理士として事務所を開きたいなど。

若い頃の夢を捨てきれず、もう一度チャレンジし、夢をつかみ取る人もいるようです。

この場合、現職での業務とは別に試験や資格のために学んだりスクールに通ったりする時間を捻出しなくてはならないため、なかなか一筋縄にはいきません。

しかし難易度が高いものの、試験に合格したり資格を取得したりすることができれば、未経験の業種であっても道を切り拓くことが可能です。

特に教員や公務員などでは、一般企業で働いた経験を生かし、企業ならではの視点に基づいた斬新なアイディアをもたらすことができると、異業種からの転職をむしろ歓迎する場合もあるようです。

■成功パターン③ クリエイティブ系職業

デザイナー、ライター、イラストレーター、アーティストや料理研究家など、何かを生み出すクリエイティブな仕事も異業種からの転職が不可能ではありません。

極端な話、このような職業の場合、生み出した作品が認められることが第一歩となるので、経験よりも実力勝負といった面が大きいといえます。

一般企業で社会人として働きつつ、その傍ら休日などにコツコツ活動を重ね、作品を生み出していくうちにそれが実績となり、いつの間にかそれが本業となり転職が叶うというパターンです。

例えば、会社員生活の傍ら趣味であった小説を書き続け、作品を応募。何年か続けるうちに作品が認められ著書を出版。作家としての収入がある程度安定してきたため、本業であった会社員を辞めて本格的に作家として転職を果たす。

社会人生活の合間に気分転換を兼ねてイラストを描き、作品をSNSにアップ。作品が反響を呼び、イラストの依頼がコンスタントに来るようになったのでイラストレーターとして転職を果たすなどの例があります。

実際にこのような形で異業種への転職を叶えている人も多くいますが、前述の2つの成功パターンに比べると実現可能性はやや低く、「可能性にかけてみる」「軌道にのるまでは副業で」という側面が強いことは否めません。

■異業種への転職は決して不可能ではない

ご紹介した成功パターンは実現の可能性や職業の種類など、それぞれ全く異なるものです。この3つのパターンを知るだけでも、「歳を重ねてからでも異業種に転職することは不可能ではない!」ということを感じ取っていただけたのではないでしょうか?

実際、成功パターンはこの3つに限られたことではありません。

今までの社会人生活で自分が大切にしてきたこと、継続して行ってきたこと、身につけたスキル、そして何より自分が興味を持って取り組んでいきたい仕事は何か等、自分自身のキャリアを振り返ってみることで、どのような方法で異業種への転職に挑戦するかという道筋を必ず描くことができるようになるはずです。

あえて異業種という選択も視野に入れてみることで、行き詰っていた転職活動が一気に軌道に乗り始める、なんていうこともあるかもしれませんね。

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