いっそのこと「起業する」という転職に挑んでみる?

転職動機

「この仕事、自分には合わないかもと感じたら、転職を考え始めるのは当たり前。

副業やダブルワークももはや珍しいことではなくなるなど、私達の働き方は年々多様化してきています。

親の代から受け継いだり、弟子入りしたりする形で事業を継ぐのではなく、もともとは会社員として働いていた人が、一から事業を興すなんていうことも昨今では珍しくありません。実際、書店のビジネス本コーナーでは、ありとあらゆる起業関連のノウハウ本が並べられており、「起業」のハードルは昔に比べてぐっと下がっているように感じられます。

そう。今や会社で働くことだけが「転職」ではありません

会社員を辞めて、自ら会社を作る側になることも、ある種の「転職」

転職先を探す際、雇われることだけを考えるのではなく、いっそのこと起業することを選択肢にするのも悪くないのではないでしょうか?

ということで、今回は「起業」という「転職」について考えてみたいと思います。

■起業へのスタートラインに立つには?

「よーし、会社を立ち上げよう!」

そう思い立ったからといって、今の仕事をすぐに辞めていきなり起業に向かって走り出すのは、言うまでもなくリスクが高すぎますよね。

それだけの覚悟とアイディア、潤沢な資金があれば不可能ではありませんが、そんなことをする人はまずいないでしょう。

まずは、数年後の起業を視野に現在の仕事で経験を積むことです。

今の仕事が将来起業を考えている分野に関連があるものであれば、またとないチャンスです!

組織の在り方やノウハウなどを日々の仕事を通してどんどん吸収していきましょう。

そして先輩に当たる人からアドバイスをもらったり、起業を見据えた人脈を作っていったりと、できることから始めていきましょう。

今の職場がとても嫌で転職を考えていた場合でも、「起業のために全て吸収してみせる!」という目標があれば、少なからず踏ん張ることができるかもしれません。

また、現在の仕事が将来起業したい分野と全くかけ離れてしまっている場合は、先々の起業を視野に勉強先として一旦転職をするというのも手です。

このように、現職でコツコツ経験や知識を積み上げながら数年がかりで準備を進めて起業に至るというパターンの他に、現職が副業可能な環境であれば、会社員として勤めながら副業という形で少しずつ事業をスタートさせていき、副業が本業に迫る勢いになったところで満を持して独立する、というパターンもあります。

どのような形でスタートするにしても、焦らず、じっくりと足固めをしていく必要があるのです。

■どんな分野でも起業は可能?

具体的に、どんな分野で起業をするか?

ビジネスの可能性は無限大なので、自分が「これだ!」と思うものがあればどんな分野でも事業として形にしていくことは可能でしょう。

一般的には、飲食業界で経験を積み自分のお店をオープンさせる、メーカーや販売系での経験を生かし、衣料品・食品・雑貨・日用品などに特化して商品やサービスの開発や販売を行うなどが挙げられます。

特に、商品やサービスの開発・販売などで新規に会社を立ち上げる場合は、既に市場には多様な商品・サービスが出回っているため、既存のものに競り負けないニッチな物や安全性や品質にこだわり抜いたものなど、独自のブランドをしっかり確立することが求められます。

さらに、映像・出版・デザインなどの制作畑で経験を積んできた人は制作会社を立ち上げたり、経理・総務・人事などの経験が豊富な場合はコンサルティングやプランナーなどとして事務所を立ち上げたりすることもあります。

また、塾や予備校講師・学校教員など教育現場で働いていたものの、教育方針に違和感があり、自分の教育理念に基づいて活動したいという思いを胸に、個人塾やフリースクールなどを開講するという例もあります。

その他にも、建設業・美容関係・不動産業・Webアプリ関係など挙げだしたらキリがないほど、どんな分野でも企業のチャンスは転がっているといえるでしょう。

■具体的に何をしていく?

先ほど述べたように、いざ起業しようという覚悟が決まっても焦りは禁物です!

見切り発車すべきではありませんし、「起業ありき」になってしまってもいけません。

起業のための具体的な準備を年単位でじっくり進めていきましょう。

まずは、自社の商品・サービスのブランドコンセプトは何か。

企業理念は何か。

商品やサービスを作ることで社会にどのように貢献できるか。

どんな分野で起業するにしろ、決してブレることのない会社の核となるべき部分をじっくりと練って、分かりやすい言葉で言語化しておくことが必要です。

次に、起業に関する基礎知識を体系的に学んでいきましょう。

起業するには、事務的なことから法的なことまで知っておくべき事柄が多岐に渡ります。

とりわけ、経理・労務関係や登記など苦手意識を持つ人も少なくありません。

起業に関する専門書を読んだり、起業者向けセミナーに参加したりして体系的な知識を身につけたあとは、思い切ってプロにお任せするのもおすすめです。

最近では、開業にむけてWeb上で事業計画書の作成ツールを提供していたり、会社設立そのものを始めから手取り足取りサポートしてくれたりする会社もあるので、積極的にプロの力に頼っていくのもよいでしょう。

一方、起業者向けセミナーを騙って高額な受講費だけを請求するような団体も中にはあります。しっかりと見極めて信頼できる機関に相談して進めていくようにしましょう。

また、地方自治体が地域活性化のために起業を応援するプロジェクトやビジネスコンテストを開催している場合もあります。

ノウハウだけでなく資金調達の面からもサポートを受けられる例もあるので、起業を考え始めたらリサーチしてみるとよいでしょう。

■起業実現の合言葉は「急がば回れ」

起業は甘くみて中途半端に足を踏み入れてしまっても、決してうまくいかないものです。

しかし、強い信念のもと一定期間ゆとりを持ってコツコツと準備を進めていきさえすれば決して不可能なものではありません。

転職活動を進めていく中で、「自分にはこれしかない!」というものに巡り合うチャンスがあるなら、いっそのこと起業の道に踏み切ってみることも悪くはないのではないでしょうか。

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